『うちのメイドは不定形』のこと
原案ということでクレジットさせていただいたスマッシュ文庫『うちのメイドは不定形』の発売から1週間が経過した。各所の感想、レビューを見る限りでは概ね御好評いただけているようで、とりあえず一息つけたところ。いつもいつもご紹介いただいているアキバBlogさんには、この場を借りて改めて感謝を。
アキバBlog〈うちのメイドは不定形 「宅配便で送られてきた史上最強のメイド(スライム)さん」〉:
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51035617.html
- 作者: 静川龍宗,森瀬繚,文倉十
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: 文庫
- 購入: 14人 クリック: 456回
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ちなみに、どのようなプロセスで執筆されたかというと−−「メインキャラクターの設定とおおざっぱなプロットを作成(森瀬)」>「クラスメイトなどの設定を追加し、頭から尻尾まで執筆する(静川)」>「頭から尻尾までリライトする(森瀬)」>「喧々囂々とやりあって最終稿を確定(森瀬・静川)」という感じで、実質的には共著作業。
腐心した点といえば、『這いよれ!ニャル子さん』と如何にぶつからないようにするかということで、 あちらはギャグコメディということでこちらはホームコメディ(シチュエーションコメディ)の方向性を貫かせていただいた。結果、逢空万太氏にも大好評。
実のところ、「クトゥルー神話ベース」というのも発売まで伏せておきたかったぐらいなのだけれど、気がついたらamazonで盛大にネタバレされてしまい、嘘八百の帯文も含めて裏では凄絶なバトルがあったりなかったりした。(表4のストーリーはこちらで書いてますが、帯文には関与しておりません)
それはさておき。
「テケリさん可愛いよテケリさん」「ちびテケリさんうちに一人欲しい」モードに突入できるかどうかで、この物語の評価ははっきりとまっぷたつに分かれるはず。そこが勝負どころであり、物語の筋立て自体がほんっとーにテンプレートなのは実に「ラノベ読み」ではない読者を想定したため。
さて、可愛いテケリさんが欲しくなったあなた。
おめでとうございます。あなたは正気度ロール(=SANチェック)に失敗しました!
続くアイディアロールの成否については、続く第2巻(出るか?)を御覧あれ……と言いたいところなのだけれど、新興レーベルということでどうしたってモロモロの反応が遅く、結構なスピードで初刷がはけているにも関わらず、今のところ増刷&シリーズ化の報なし。7、8月と新刊がないとか、あれこれ心配な点はあるものの、とりあえず提出済みの第2巻プロットについては、感想・レビューを参考に方向修正する予定。
1冊目をお楽しみいただけた方は、引き続き2冊目を出すためにも是非ともスマッシュ文庫編集部あてに御意見御感想をよろしくお願いします。
追記:
僕も静川君も、『寄生獣』については連載当時に『アフタヌーン』誌で拾い読みした程度であったり。
『七夕の国』が実にCoCテイストと坂東真紅郎氏に教わって読んだのが2年前で、以後、『ヒストリエ』は読んでいるけれど、『寄生獣』については「片手に取りついた寄生生物がぐにょんぐにょんに変形して何でもまっぷたつ」ぐらいの知識しかないのです。