もしも、邪神と大魔術師がガチで戦ったら

 こうなる、という良い見本。
 マーベルの"Strange Tales"(第二期)の#14(1988年)にて、直前に戦った敵の力を吸収してスーパーサイヤ人じみた外見変化を起こしたドクター・ストレンジと、地球の命運を賭けて凄絶なバトルを繰り広げるシュマ=ゴラス。

 その激しい戦いは地球上からも空を走り抜ける火柱などの形で観測され、全人類のSAN値が直滑降状態というごらんの有様ですよ。
 なお、先日のエントリで紹介した"Fantastic Four"#314(1988年)の画像は、まさにこの戦いの最中のものです。してみると、シュマ=ゴラスの復活戦は、他の作品にも飛び火した、大きな−−といかぬまでも、中規模のイベントだったわけです。
 それにしても、緑になったり紫になったり、シュマ=ゴラスも大変だ。

 ドクター・ストレンジものをはじめとするマーベル、DC、その他各社のクトゥルー・アメコミの奔放な設定、描写、アクションの数々に2013年頭の時点での森瀬のクトゥルー神話世界観は根幹を揺るがされておりまして、ようやく再構築が終わりつつあるところであったりします。

 もひとつオマケに、"Journey Into Mystery"誌(2012年の号)にて、悪魔たちの世界でふよふよ浮いているシュマ=ゴラスのちょっとかわいらしい姿。
 ちなみに、"Journey Into Mystery"誌はマイティ・ソーの初出でもあるマーベルの古くからの雑誌ですが、創刊当初はホラー・コミックでした。コミックコードが緩和された1970年代の一時期にホラー・コミックとしてリニューアルされ、H・P・ラヴクラフト、ロバート・ブロックによるロバート・ブレイク三部作のコミカライズが掲載されたことがあります。

Journey Into Mystery

Journey Into Mystery